朔の里
奥村の説明を聞いた直江は、ただ一人の幼なじみの頼みを断ることが出来なかった。長年足を踏み入れていなかった都へ向かうこととなり、悩みが生まれていた。
高耶の存在を秘匿したまま都へ入れるかどうか。都の中は魑魅魍魎が闊歩しているが、外からの侵入には結界が敷かれ護られている。結界を壊すことなく、門番に気付かれることなく高耶を都に入れるとなると、骨の折れる作業になってしまう。
直江の中では、下手をしたら一月近くも空ける屋敷に、高耶だけを置いていく選択肢はなかった。
何とかするしかない、と諦めた直江は奥村の去った対の屋を後にし、高耶のもとへ向かう。
「高耶さん?」
直江が高耶の気配を探りつつ歩いていくと、先程高耶を見た同じ場所に日に当たりながら寝そべっているのを見つける。そばに寄っていくと、床に敷いた着物の端を赤ん坊のようにしゃぶり寝ている高耶が居た。
奥村がここから都に帰り、手配を済ませ、迎えが来るだろう日がおよそ一月後。そしてここから都まで一月。その間に高耶を外に出しても不審がられないように躾なければならない。時間があるとは言えない状況に焦りを覚えつつも、気持ちよさそうに寝ている高耶を起こすことが出来ずに、その寝顔を眺めていた。
「なぉえ?」
気配に目覚めたのか、高耶の瞼が開き、起き上がる。
「よく眠っていましたね」
「きもちーかった」
言葉を覚える速度が目覚ましい高耶は、今では幼児程度にしゃべることができるようになっていた。
起き上がり、直江の膝を跨ぎ抱きついてくる高耶を、直江も抱きしめ返す。
「それはよかった」
ポンポンと赤子にするようにその背を叩き、高耶をあやす。
直江の腕の中で動き、腰を直江に擦り付け動かす高耶の様子に、直江は苦笑を漏らす。
交接の快感を知った高耶は、それに溺れているようで、最近の高耶は欲しくなると自分からこのように直江を誘うようになっていた。それに嫌な気がしない時点で、直江も大概高耶との交接に溺れているということなのだろう。
高耶用に作らせた短い衣は脱がせる手間もなく直江を受け入れる。今朝まで直江を受け入れていたそこは、まだ潤んでおり人差し指程度ならすんなりと受け入れる。
「ふぅぅん」
直江は中を刺激しつつ高耶の様子を窺う。そこに苦痛の表情がないことを確認し、指を増やしていく。弄られる快感に高耶は既に理性を手放しかけている。
「もっと!」
高耶は尻を直江の掌に押しつける。その趣のなさに苦笑しつつも、高耶の痴態に煽られた直江は、既にいきり立っている自分のものを取りだし、高耶から指を引き抜く。
「やぁ――」
抜かれていく指を引き留めるように絡み付く肉に、直江の興奮も高まる。
高耶の腰をがっしりと掴み、一気に自分のもので高耶を刺し貫いた。
「あぁぁああ――ッ!」
その衝撃で高耶は弾けてしまう。けれど、直江はいまだ怒張したまま高耶の中に居座っている。高耶が意識を飛ばしているにもかかわらず、直江は高耶を横たえ腰を使い出す。「は――ぁッ」
無意識に直江を受け入れつつ高耶が喘ぐ。
「――ん」
高耶は直江にしがみつきながら快感に翻弄され、いつの間にか直江と共に二度目の絶頂を迎えていた。
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